ウイスキーを始めたいけれど、どれを買えばいいか分からない——そんなときに最初の1本として選びやすいものを7本挙げます。
全部、私が実際に買って飲んだものです。飲んでいないボトルは1本も入れていません。各銘柄から個別のレビュー記事にリンクしているので、味の詳細はそちらで確認できます。
まずは一覧で
| 銘柄 | 価格 | 味の方向 | こんな人に |
| トリス〈クラシック〉 | 700〜800円 | 軽い・優しい甘み | とにかく安く毎日のハイボール |
| グランツ トリプルウッド | 1,000〜1,500円 | 青リンゴの爽やかさ | 1,000円台で中身のあるもの |
| ジェムソン | 2,000〜2,500円 | 蜂蜜・洋梨、滑らか | アルコールの刺激が苦手な人 |
| バスカー(緑) | 2,000〜2,500円 | マンゴー・桃の華やかさ | フルーティーが好きな人 |
| メーカーズマーク | 2,000〜2,800円 | バニラ・はちみつ | 甘いのが好き/バーボン入門 |
| ジャックダニエル | 2,500〜3,000円 | バナナ香、優しい口当たり | コーラ割りが好きな人 |
| シーバスリーガル12年 | 2,500〜3,500円 | りんご・洋梨・バニラ | 少しだけ良いものを |
迷ったら、この表の上から順に安いので、予算で切ってしまうのが早いです。
選ぶときの3つの基準
- 飲み方を先に決める。ハイボールで飲むなら、香りが強めのものを選んだほうが炭酸に負けません
- 最初はスモーキーを避ける。いわゆる「煙たい」タイプは好みが分かれます。この7本にはあえて入れていません
- 1本目に高いものを買わない。自分がどんな香りを好むか分からないうちは、2,000円前後で十分です
7本を1本ずつ
トリス〈クラシック〉(700〜800円)
1杯あたりのコストが一番安い。
安いウイスキーにありがちな接着剤っぽい不快な匂いがありません。ストレートだと意外にサラリとしていて、この甘みは割られることを待っている味だと感じました。
ハイボールは濃いめの1:3で、レモンは香りづけではなくくし切りを強めに搾るのがコツです。
こんな人に: とにかく安く、毎日ハイボールを飲みたい人。逆にストレートで向き合う酒ではありません。
→ 詳しい味はトリス〈クラシック〉のレビューにまとめています。
グランツ トリプルウッド(1,000〜1,500円)
1,000円台とは思えない中身。
グレンフィディック譲りの爽やかな青リンゴの香りがあります。ただ甘いだけで終わらず、後半にスパイスの複雑さが顔を出すので飽きません。
ハイボール(1:3〜1:4)にレモンピールを軽く搾ると果実味が立ちます。ストレートでも成立する数少ない1,000円台です。
こんな人に: 1,000円台で中身のあるものを探している人。
→ 詳しい味はグランツ トリプルウッドのレビューにまとめています。
ジェムソン(2,000〜2,500円)
世界一売れているアイリッシュ。
蜂蜜のような甘さと、リンゴや洋梨のフルーティーさ。3回蒸留による滑らかな口当たりで、アルコールの刺激が少ないのが特徴です。
ハイボールが特においしい1本。食中酒として扱いやすいです。
こんな人に: 「ウイスキーはアルコールがキツくて苦手」という人にこそ。この価格でこの口当たりは反則だと思います。
→ 詳しい味はジェムソンのレビューにまとめています。
バスカー トリプルカスク(緑)(2,000〜2,500円)
この価格で驚くほど華やか。
マンゴーや桃のようなトロピカルフルーツの香りがはっきり感じられます。バーボン樽・シェリー樽・マルサラワイン樽の3つで熟成させた影響でしょうか、滑らかで甘い。
ハイボールにすると華やかな香りが開きます。
こんな人に: フルーティーで華やかなものが好きな人/コスパ重視の人。
→ 詳しい味はバスカー トリプルカスク(緑)のレビューにまとめています。
メーカーズマーク(2,000〜2,800円)
まろやかな冬小麦のバーボン。
バニラやはちみつ、ハニートーストのような甘さ。ライ麦を使わず冬小麦で仕込むため、バーボンにしてはスパイスが控えめでまろやかです。
ハイボールでもロックでも。赤い封蝋のボトルは見た目にも分かりやすい。
こんな人に: 甘くまろやかなものが好き/バーボンの辛口や刺激が苦手な人。
→ 詳しい味はメーカーズマークのレビューにまとめています。
ジャックダニエル オールドNo.7(2,500〜3,000円)
世界一有名なテネシーウイスキー。
目隠しでも分かるバナナのような甘い香り。木炭ろ過(チャコール・メローイング)を経ているぶん口当たりが滑らかで、バーボンらしいパンチを期待すると拍子抜けするほど優しいです。
定番のコーラ割りは、1:3で最後に生のライムをひと搾りすると締まります。
こんな人に: コーラ割りが好きな人/甘い香りが好きな人。
→ 詳しい味はジャックダニエル オールドNo.7のレビューにまとめています。
シーバスリーガル12年(2,500〜3,500円)
12年熟成の王道スコッチ。
りんご、洋梨、バニラと、ひとことでは言えない複雑な甘さがあります。角がなく滑らかで、クセらしいクセがありません。
ハイボールにすると甘さと香りが開きます。
こんな人に: この7本の中では一段上。少しだけ良いものを飲みたいときに。
→ 詳しい味はシーバスリーガル12年のレビューにまとめています。
1本だけ選ぶなら
ジェムソンです。
理由は単純で、いちばん外さないからです。クセが少なく、ストレートでもハイボールでも成立して、2,000円台で買える。もし気に入らなくても、料理に使ったりカクテルにしたりで消費できます。
「甘いのが好き」とはっきりしているならメーカーズマーク、「とにかく安く」ならトリスに振ってください。
もう少し予算を出せるなら
この7本で物足りなくなったら、次は5,000円前後です。このあたりから蒸溜所ごとの個性がはっきり出てきて、同じスコッチでも別物だと分かるようになります。
→ 5,000円前後のウイスキーおすすめ6選|自分用にも贈り物にも
贈り物を探している場合も、2,000円台より5,000円前後のほうが選びやすいと思います。
よくある質問
Q. 1本目からシングルモルトを買うべき?
急がなくていいと思います。シングルモルトは蒸溜所ごとの個性が強く出るぶん、好みが分かれます。まずブレンデッドで「自分がどんな香りを好むか」を掴んでからのほうが、失敗が減ります。
Q. スモーキーなウイスキーは入っていないの?
あえて外しました。ピートの効いたタイプは好き嫌いがはっきり分かれるので、1本目には向きません。慣れてきてからボウモア12年あたりで試すのがおすすめです。
Q. ハイボールの比率は?
一般には1:4と言われますが、安価なウイスキーほど濃いめの1:3にしたほうが味が残ります。トリスは特にそうです。
おわりに
この7本は、どれも私が実際に買って飲んだものです。値段の割に、という言い方は失礼かもしれませんが、2,000円前後でもウイスキーは十分におもしろい。
まず1本、気になったものから始めてみてください。慣れてきたら5,000円前後の6選もどうぞ。
それでは、良いウイスキーライフを。

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